
パズー
オゾン発生器より脱臭機能が付いてる空気清浄機のほうが安全なんでしょうか。
近所の病院でオゾン発生器が使われていると聞き、うちにもオゾン発生器を1台くらいあってもいいのかなと思ったんですがネットで調べてみると危険性もあるようで(あまり理解していません)、それだったらシャープとかパナソニックの脱臭機能が搭載されている空気清浄機でもいいのかなって。よろしくお願いします。
すみません、実はあれもオゾンです
脱臭機能搭載を謳う空気清浄機の製品数は年々増加しています。
脱臭ニーズが高いことがよく分かります。
一般の方には、あまり知られていない事実なのですが、空気清浄機の脱臭機能はオゾンがその役割を担っています。
シャープのプラズマクラスターやパナソニックのナノイー。
あれは、何か特別な技術や構造で菌を殺しているわけではなく、単にオゾンが殺菌しているだけです。
そのことは業界や研究者など専門家の間ではよく知られている事実です。
強いエビデンスはたくさんありますが、個人的にもっとも分かりやすいと感じる資料をリンクしておきます。
日本感染症学会が推薦する論文で、独立行政法人国立病院機構仙台センター臨床研究部ウイルスセンターの西村先生が書かれた「殺菌性能を有する空中浮遊物質の放出を謳う各種電気製品の寒天平板培地上の細菌に対する殺菌機能の本体についての解析」というきわめて信頼性が高い論文です。
http://journal.kansensho.or.jp/Disp?pdf=0860060723.pdf


続いて、オゾン発生器という機器的な危険性について説明します。
オゾン発生器は危険なのか? でも書いていますが、経済産業省所管の独立行政法人・行政執行法人である「NITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)」の事故情報データベースをみても分かるとおり、「オゾン発生器より空気清浄機のほうが安全である」または「オゾン発生器は空気清浄機と比較して危険性が高い」という事実はありません。
また、長年オゾンの研究やオゾン発生器という機器に携わる私の認識とも一致します。
オゾン発生器に限らず、すべての電気製品(PSEマークを無視する一部の粗悪な製品は除く)は正しい使い方をすれば一定の安全性は担保されますし、だからといって100%安全なわけでもありません。
しかし、こうして信頼性が高い情報をもとに冷静に考えれば、オゾン発生器が危険な機器などではないこともご理解いただけると思います。
ちなみに、脱臭機能が搭載されている空気清浄機のオゾン発生量は、一般的に家庭用オゾン発生器と呼ばれる小型製品のオゾン発生量の1/10またはそれ以下なので、脱臭機能が搭載されている空気清浄機ではなく、家庭用オゾン発生器を導入するメリットは確実にあることも最後にお伝えしておきます。