ドラセナ

私は観葉植物が好きで自宅にはドラセナやゴムの木、アイビーなどがあります(他には盆栽も少しあり)。
自宅に家庭用オゾン発生機の導入を検討しているのですが、オゾンは観葉植物にどのような影響を与えるのでしょうか。

耐オゾン性が低いゴムの木であっても、何ら悪影響を及ぼしません

基本的に、家庭用オゾン発生器と呼ばれるほとんどの製品は「オゾン発生量」と「適用範囲」によって、対象の室内空間のオゾン濃度が必要以上に高濃度にならないように設計されています。
そのため、「適用範囲を守って使用する」ことを前提に、以下を回答とします。

観葉植物のなかには、たとえばゴムの木(耐オゾン性が低い)など、オゾンに弱いものがあります。
しかしながら、たとえゴムの木であったとしても、大部分の家庭用オゾン発生器は(適用範囲を守って使うことを前提として)室内空間が0.03-0.05ppm程度になるように設計されていることからも、家庭用オゾン発生器が観葉植物へ悪影響を与える可能性はないと考えて問題ありません。
※有人環境下で使用する常時稼動の家庭用オゾン発生器で観葉植物が枯れてしまった、あるいは葉や茎に何らかの影響を与えたという話しは聞いたことがありません。

耐オゾン性が低いゴムの木

オゾン濃度0.02ppmはオフィスの大型コピー機の周辺、オゾン濃度0.05ppmとは、ちょうど森林などで計測できるオゾン濃度です(オゾンは自然環境のさまざまなシーンで存在しています)。
ちなみに、結核などの病気を治す医療機関に、サナトリウム病院がありますが、その多くは自然豊かな場所に建っています。森のなかや林間部のほうが、都心より多くのオゾンが漂っていて、殺菌効果が得られることが1つの要因とされています。

業務用オゾン発生器の場合は注意が必要

質問者様は、家庭用オゾン発生器ということでしたが、念のため、業務用オゾン発生器を使用する際の観葉植物の取り扱いについても書いておきます。

家庭用オゾン発生器の場合、「耐オゾン性が低いゴムの木であっても、何ら悪影響を及ぼさない」と言いましたが、業務用オゾン発生器の場合「耐オゾン性が低いゴムの木でなくても、オゾン散布中はすべての観葉植物をオゾンが届かない室外に出して下さい」です。

出典:NARO(農研機構)

上の画像は、NARO(農研機構)による「0.2ppmのオゾン濃度で8時間」オゾン環境下に植物を置いた実験です。(国立環境研における再現試験)
被害葉に、オゾンの影響だと思われる黒色斑点の障害が確認できます。

たとえば、オゾン発生量が200mg/hrのオゾン発生器は、30㎡の室内空間を30分程度で0.2ppm程度にすることが可能です。

植物の種類によって、その影響の受け方は異なりますが、業務用オゾン発生器を使用してのオゾン散布時は、基本的にすべての観葉植物をオゾンが届かない室外に移動しましょう。